兵庫県で一番古く、2万人が暮らすニュータウン明舞団地
明舞団地は、神戸市垂水区と明石市にまたがる丘の上にあるニュータウンです。面積は19.7ヘクタール、東京ドーム約42個分という広い敷地に11000戸あまりの住居があり、約2万人が住んでいます。
入居が始まったのは昭和39(1964)年。山を切り開いてできた団地の歴史は、もう60年近くになりました。古いままの建物もありますが、団地の中には色々な変化が生まれています。
団地の中心地には2018年に新しいショッピングセンタービエラ明舞が誕生。スーパーマーケットはもちろん、コーヒーショップや、衣料品店、フィットネスクラブなど暮らしに欠かせない施設が揃います。近隣には保育園や広い公園もあり、若いファミリーにとっても住みやすそう。
もちろん、古くから住む高齢の住民が多く、長年団地に住み慣れた人たちにとっても、より暮らしやすい街であり続けることも地域の課題です。横のつながりとして住民が集まる大きなお祭りがなくなってしまっていることも地域の課題として認識されています。
井戸端会議に参加。コミュニティの課題解決の方法とは?
旅の舞台、めいまいてらすがあるのは、ショッピングセンター、ビエラ明舞の一角です。めいまいてらすは、地域の公民館のような役割をしているスペース。子どもからお年寄りまでをターゲットとした教室が開かれたりもしていますが、実は利用料は無料です。常駐している人がおらず、鍵の管理も利用者と協力しながら行っているのも他とは違うところ。
旅先の企業であるリンクエフは、めいまいてらすを運営する傍ら、月に1度めいまいてらすで行われるめいまい井戸端会議のファシリテーションも行なっています。めいまい井戸端会議の主役はあくまで住民のみなさん。リンクエフは黒衣役としてサポートしています。
めいまい井戸端会議は、誰でも事前申し込みなく参加でき、自由に発言できる場所です。予めテーマも決めずに、地域の人たちと明舞団地について話すことになっています。地域の人たちの話から課題を見つけ、様々な取り組みに繋げようというのがめいまい井戸端会議の目的だからです。毎月10人から13人ほどの人が参加しています。
リンクエフでは井戸端会議で出た意見を参考にしながら、明舞団地内の様々な計画づくりやプロジェクト活動に役立てています。
また、明舞団地ではリノベーションスクールという団地内の空き店舗などの活用計画を作る取り組みも行われています。過去に行った例として、リノベーションスクールの企画から実践されていたのが日曜日の朝に野菜が販売される朝市。リンクエフも朝市の企画に関わっていました。
つまり明舞団地での仕事旅行は、街づくりや団地の活性化の現場に入りこんで行くことになります。いろいろな人の話を聞いたり、活動を見たりすると、街の課題が見えてくるでしょう。
明舞団地は、東京駅から最短で3時間あまり。最寄り駅であるJR朝霧駅の目の前には明石海峡大橋が見え、淡路島もすぐそば。北側には山や農地もあって、週末のアクティビティを充実させる暮らしにも適した場所です。そんなことから明舞団地内の中古物件をリノベーションして、自分らしい住まいを実現させている人もいるそうです。
仕事旅行中には懇親会も予定されています。街づくりのプロや地域のことを考える人たちとの出会いから、地元の人が気づいていない明舞団地の魅力が浮き上がってくるかもしれません。
今回の仕事旅行で明舞団地が気に入ったら、移住用の場所を確保して、街づくりのプロジェクトに本格的に参加しちゃうのもアリかもしれませんね。