2016年02月26日更新

資格の落とし穴—それ、何のために取りますか?—

こんにちは。弁護士・プロコーチ・セミナー主催者のパラレルワーカーを実践する新井玲央奈(あらい・れおな)です!

今年1月に公開しました「小さく始めるライフワーク—僕がパラレルワークをオススメする理由—」はご覧頂きましたでしょうか?

 前編:https://www.shigoto-ryokou.com/article/detail/46

 後編:https://www.shigoto-ryokou.com/article/detail/47
 
今日は、前回もふれた「本当にやりたいこと」に関連しますが、「資格」についてお話します。

資格取得はゴールではない


僕は、2006年に司法試験に合格し、2007年に弁護士になりました。司法試験というと、なんだか遠い世界のことのように思われることもあるのですが、弁護士資格も数ある「資格」のひとつであることに変わりありません。

「仕事図鑑」というサイトを見ますと、世の中には実に多種多様な資格があります。あらゆる職業に、それに関連する資格が存在すると言っても過言ではありません。

あなたは、既に何か資格をお持ちかもしれませんし、今まさに勉強中かも知れません。あるいは、「何か資格を取ろうかな」、「取ったほうが良いのかな」と考えているところかもしれません。

これからお話しすることは、あらゆる資格に共通する話だと思いますので、ご自身に置き換えて読み進めていただければ嬉しいです。

まず、資格は、一定の知識や技術を持っているという証であり、職業によっては、資格取得が必須なものもあります。

ですから、資格を取得することで、仕事上、様々なメリットが得られます。
しかし、そこには“落とし穴”もあると僕は考えます。
僕が思う資格の一番の落とし穴は、「手段の目的化」です。

資格を取得すること(資格を取得してその職業に就くことも含む。)は、決してゴール(目的)ではありません。

「自分が本当に送りたい人生を送ること」、これが目的です。

ですから、資格取得は、その目的を達成する「手段」に過ぎません。
ところが、資格取得の後を考えず、手段であるはずの資格取得自体を目的にしてしまう。
これが、「手段の目的化」です。

自分が本当に送りたい人生から考えよう


手段を目的化してしまうと、資格を取った段階で、目的を達成したことになります。

するとどうなるでしょうか?

「無事に資格を取った。それで、これからどうするんだっけ?」という状態で途方に暮れることにもなりかねません。そこから新たな目的を設定して資格を活かせる場合もあるでしょうが、せっかく取得した資格を活かせないままだったり、目的のないまま走り続ける場合も少なくありません。

実は、僕自身がそうだったんです。

弁護士資格を取るに当たって、「自分が本当に送りたい人生がどんな人生なのか?」という目的を持っていませんでした。漠然と、こういう人のお役に立ちたい、お金に困りたくない、やり甲斐を持って働きたいみたいな理想はありましたが、全く具体性がなく、目的と呼ぶには不十分過ぎるものでした。

それよりも、小学校時代から勉強もスポーツも落ちこぼれで、成功体験どころか失敗体験ばかりだった僕は、弁護士になることで、人生を一発逆転できると信じていました。もしかしたら、そう信じることで頑張れたのかもしれません。

これが、まさに「手段の目的化」です。

今では、本や人のおかげで目的をしっかり見つけることができましたが、一時は本当に目的を見失っていました。 

この話から言えることは、まず、「自分が本当に送りたい人生がどんな人生なのか?」という目的をしっかり見つけることです。そして、資格はあくまでも手段と捉えることです。

その上で、その目的を達成するために資格が必要だと考えれば、資格に挑みます。そうすれば、「手段の目的化」を防ぐことができ、資格取得後も、目的を見失わずに走り続けることができます。

目的探しは“プロジェクト”です


世の中には過去の僕と同様、しっかりと目的を定めないまま資格を取得している方も少なくないようです。たとえばこの日経ウーマンオンラインの記事では、宅建、行政書士、社労士、司法書士など数々の資格を取得したものの、結局資格取得前と同じ仕事を続けている女性のエピソードが紹介されています。

記事には「『いつか使うかもしれないから』という理由で資格を取得するものの、その“いつか”は一生来ないかもしれません」と書かれてありました。

これには僕も同感で、実際僕が出会った人の中にも、「その資格を取って、何をしたいのですか?」と聞いていくと、「スキルアップのために」「取っておいた方が良いと思って」といった抽象的な動機しか出てこない方もいらっしゃいました。

しかし、それは無理もない話かもしれません。具体的な目的というものは、容易に見つからないからです。目的を探す作業は、場合によっては数年がかりのプロジェクトになります。

ただ、数年間ウンウン唸りながら考えて、ある日突然閃くというものではありません。むしろ、意識と行動を続けることで、徐々に徐々に輪郭が見えてきます。そして、その過程そのものが、人生に充実感を与えてくれます。

これから何十年も目的なく生きることを考えれば、取り組む価値のあるプロジェクトです。

自分と向き合うこと、小さくても行動することからすべてが始まる


僕は、セミナーやコーチングを通して自分と向き合うサポートをさせていただいていますが、自分と向き合うことで、

・「今の仕事に対する漠然としたモヤモヤ」から抜けだして、憧れだった業界に転職を果たした方
・改めて自分の仕事が好きだと確信し、これまで身に付けたスキルを使って個人でも仕事を始めた方
・資格は取ったものの一歩踏み出せなかったが、セミナーを開いたり、コーチングやカウンセリングを提供するようになった方

それ以外にも、上げだせばキリがないほど、様々な変化を目撃しました。

自分と向き合わないままだと、資格のような分かりやすいものに何となく救いを求めてしまいがちです。ところが、自分と向き合って目的をしっかり定めることで、本当にやりたいことをやるには、実は資格が必要ではなかったり、資格をとる場合でも、明確な目的意識を持って挑戦できます。

ぜひそれを意識して、そして、小さくても良いので行動に移してください。

自分一人で考えるのは限界があります。ですから、生き方・働き方に関する本を読んだり、信頼できそうなセミナーに行ったり、コーチングを受けたり、信頼できる方に相談するのも良いと思います。

僕自身も、京都・東京でセミナーを開催していますし、コーチングも随時クライアント募集中です(Skype・電話でも可能ですので全国どこからでも)。

3/6には東京で、仕事旅行の企画で「パラレルワーカーになる旅 本業で安定しながら夢を実現させる。パラレルワークの秘訣とは?」を開催しますので、宜しければお越しください。



【プロフィール】
新井玲央奈(弁護士/プロコーチ/セミナー主催者)
『意識と努力で人生は好転する!』というメッセージを多くの人に伝える、という人生の目的のもと、本当にやりたいことを実現させたい人/本当にやりたいことが分からない人/自分軸が定まらない人/自信が持てない人などに対し、“自分だからこそ生きられる幸せな人生”のきっかけとなるため、セミナー、コーチング、ブログなどの活動を行っています。



公式HP: http://reo7.araioffice.jp.net/personal/
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