スーツに作業服、お店のコスチュームetc。それぞれの仕事にはその仕事に似合う「シゴト着」あり。その人にフィットするシゴト着は働く人の”仕事気”も高めてくれる相棒のような存在なのでは?
この連載はそんな「シゴト着」を通して、気になるあの仕事について知るこの企画。記念すべき第1回は、「マツリテーター™」大原学さんです! さっそく、ご自身の「仕事とシゴト着」の切っても切れない結びつきについて、聞いてみました。
「『マツリテーター』とは聞きなれない肩書きかもしれませんが、『祭り×ファシリテーター』の造語で、祭りを通じて地域の外と中をつなぐ仕事。一般社団法人マツリズムで、若者や海外の方向けに各地の祭りに参加するプログラムの提供などをしています。」
「祭りを体験すると、普段出せない自分を出すことで、自分の根源に気づけることがあるんですよ。僕自身、自信が持てず苦しい思いをしていた大学時代に、祭りに参加したことで道が開けた経験があるんです。」
自らの原体験から祭りが持つ可能性に気付き、祭りの力で人と町を元気にする活動に取り組んでいる大原さん。そんな彼が、祭りの際に着るシゴト着を見ていきましょう!
「マツリズムでは毎年、徳島県三好市のいけだ阿波踊りに参加するツアーをやっていて、
今年も開催予定です。法被はそのときのもの。『あっぱ連』という僕たちの蓮の、オリジナル法被です。」
「あっぱ連の意味ですか? 『あっぱれ×連』ですね。『あっぱれ』は、いいことも悪いこともさらけ出すという意味があるらしいですよ。自分をさらけ出せる場である祭りにぴったりな言葉ですよね。」
「手拭いをギュッと締めると、祭りに向かって気持ちが入ります。『締める』という行為には、気持ちをセットするという意味があるんです。」
「逆に、お神輿に神様を宿す時は手ぬぐいをとる。神聖な場所では帽子を取るでしょう? それと同じです。」
デザインだけでなく、行為にも意味があるって知っていましたか? 手拭いは頭に巻く他にも、首にかけて汗をぬぐったりもできる万能選手です。
さて、次からはインナーや履物を見ていきましょう!
「法被の下に着るのは『ダボ』。いろいろ種類はありますが、僕が着ているのはシンプルなものです。どこで買えるか? 浅草あたりだと祭り専門店があるので、そこで買えますよ。」
「半股引も、『締める』ようになっているんです。普通のパンツなどと違って、ゴムで止めるようになっていないでしょう? 横でギュッと締めることで、気持ちが入るんです。」
「この足袋、裏返すと模様が入っています。お洒落ですか? ありがとうございます。でも、同僚や祭りの先輩たちからは不評なんですよ(笑)」
法被を着て、手拭いを頭にギュッと巻いた時の気持ちの高まりを、祭りの衣装を着たことがある方なら経験があるかもしれません。祭りの衣装のデザインや身につけ方には、非日常である祭りに気持ちを入れるために工夫された、先人たちの知恵が詰まっているのですね。
今回取材した大原さんが代表を務める一般社団法人マツリズムでは、社会人インターンも募集中。働いてみたら、今回紹介したシゴト着を着る機会があるかもしれません!気になる方は、ぜひチェックしてみてください。詳細は
コチラ。
撮影・執筆:山中康司(働きかた編集者)
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