2017年06月07日更新

笑える、元気もらえる、じわっとくる。心揺さぶる海外のCMたち-「CANNES LIONS 2017 プレイベント」レポートー

先週、仕事旅行のツアーとして開催されたイベント「CANNES LIONS 2017 迫る! 世界のクリエイティブ潮流を体感する」が盛況のうちに終了しました。

カンヌと言えば「映画祭」をイメージしますが、実は華やかな映画祭が終わった後、同じ会場で「広告クリエイティブ(映像・デザイン・デジタル表現など)」にフォーカスしたフェスティバルが例年行われているそうなのです。聞くとこちらも映画祭に引けを取らないビッグイベントなのだとか。

編集部の見習いである私、河口も今回の取材(兼会場受付)で初めてその存在を知ったのですが、このフェスティバルで受賞するような海外のコマーシャルは、とにかく面白い。見なきゃソンとさえ感じます。

そこでこの記事では、イベントで紹介された20の映像の中から個人的に心に残ったもの7つをご紹介することに。笑えるもの、ちょっと考えさせられるもの、感動するものなど、英語なのに英語がわからない私も「面白い!」と思えるのが不思議。見ているうちに、「こうなってるんだ、いまの世界って…」とちょっとした海外旅行気分も味わえる、というか視野が少し広くなった気もします。では、早速!

Yes,I Can! リオ・パラリンピックを湧かせた超人たち【Rio Paralympics 2016:We're The Superhumans】





こちらは「チャンネル4」というイギリスの公共放送による、リオデジャネイロ・パラリンピックのコマーシャル。見ているとなんだか励まされるような気持ちになって、選手や楽団の人たちと一緒に"Yes,I Can!"と口ずさみたくなりました。 勇気が出るCMです。

難民選手団をサポートするグッドなアイデア【The Refugee Nation】





同じくリオ五輪関連の映像ですが、こちらはCMというよりソーシャルなプロジェクトですね。昨年のオリンピックでは国境を超えた「難民選手団」の出場が話題になりましたが、国旗や国家を持たない選手たちの活躍を願って、旗や歌を作ろうというムーブメント。デザインや作曲にも、各国で難民として暮らすクリエイターたちが関わっているようです。最近のカンヌ・ライオンズでは、こういったソーシャル・アクションを志向する多くの事例を見ることもできるとか。

ジワジワくる。おいらもX'masプレゼントほしいワン【John Lewis Christmas 2016】





じわじわきます。最初は感動に持って行きたいのか?と思いきや…。ジョン・ルイスはイギリスの有名百貨店ですが、毎年クリスマスシーズンには、笑わせたり、泣かせたりのサービス精神満点のCMを作って視聴者に"プレゼント"しているそうです。どなたが作ったのかわかりませんが、下のパロディ映像も吹きました。



交通事故でもサバイブできる究極の肉体の持ち主とは?【Meet Graham】





日本でも昨年話題になってましたね。このグラハム氏こそ、人類でもっとも交通事故によるダメージを受けにくい肉体をお持ちの紳士とのこと。オーストラリアの交通安全キャンペーンの一環として行われたプロジェクトです。彼を見ていると、人間がいかに交通事故に弱いものかを気付かされます。

何気ない日常に潜むサインを見逃すな【Sandy Hook PROMISE:EVAN】





ネタバレになるので詳細は控えますが、ちょっとコワいCM。何気ない日常の中に悲劇のサインは隠されているもの。日本に暮らしていると遠い世界のこととも思える銃社会のリアルが伝わってきます。

検索窓を通して世界をドキュメントする【Google Year In Search 2016】





グーグル先生と一緒に振り返る世界の1年。2016年には「あんなこと、こんなことあったなあ」と思いつつ、それらがすでに遠い過去のような気もするのはどうしてでしょう? 「時代を記録するのもCMの役割」と編集長が言っておりました。日本代表(?)としてピコ太郎師匠が出演しています。

「私の頼んだピザ、いまどんな感じ?」をリアルタイムで教えてくれる【Domino’s Pizza】





宅配ピザと言えば、味、値段、スピードで選ぶものと思いますが、近頃ではそこにもうひとつ「イノベーティブな技術を導入しているか?」という要素も重視される模様。こちらは「ピザ・トラッカー」という独自技術を開発したドミノピザのCMシリーズのひとつ。いま「焼かれているのか?」「箱詰め中か?」「デリバリー中か?」など、自分が注文したピザのステイタスが、5段階でリアルタイムにわかるシステムとのこと。


当日の会場(キラメキスタジオ)の様子。登壇者右からゲストの石井義樹氏、石井うさぎ氏、須田和博氏、河尻亨一

私が特に気になったCM(広告)はこの7本ですが、当日は3名のゲストの皆様より、ほかにも多く映像が紹介されていました。大スクリーンで大勢の人たちと一緒に見ていることとも関係あるかもしれませんが、今回発見だったのは「世界にはこんなに人の心を揺さぶるコマーシャルもあるんだな。仕事としてそれらを情熱を持って作っている人たちもいるんだな」ということ。いままでCMは単なる宣伝だと思っていたので驚きでした。

今年のカンヌ・ライオンズは6月17日から1週間。フェスティバルには世界から約4万ものCM等が出品され、約100カ国1万人以上が参加(2016年)するそうです。

「カンヌ取材歴10年!」をドヤ顏で語る編集長(カワジリ)も参加するようですので、去年に続き今年も当記事コーナーより現地レポートを配信いたします。映像やデザイン、ソーシャルなプロジェクト、レトロからハイテクまでのプロダクト(商品やサービス)など「ものづくり(表現)」に興味ある方、世界の動きをビビッドに感じたい方は、時折チェックしてみてください。

これまでとまた違った視点から、仕事や働き方への気づきが見つかるかもしれません。

記事:河口茜(シゴトゴト編集部)
仕事旅行ニュウス: 2017年06月07日更新

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