このまち、なんにもなくないじゃん!
「あそびとビル」を始めたのは、阿部真弓(あべまゆみ)さんと平岡のっぽさん。そもそもどうして、「あそびとビル」というユニークな名前にしたのでしょう?
阿部さん「名前の由来はふたつあって。ひとつは「遊ぶ人」が集まる場所という意味、もうひとつは「あそびと〇〇」の掛け合わせを楽しむという意味があるんです。」
その言葉通り、映画などの作品に出てくるご飯を実際に食べながら好きなものについて語る「空想めし」や、知らぬ誰かにコーヒーをお裾分けする「サスペンデッドコーヒー(保留コーヒー)」など、遊び心あふれるさまざまなイベントや企画を開催してきました。(その様子はインスタグラムに投稿されているので、そちらもぜひご覧ください。)
ネーミングも企画も遊び心が垣間見えますが、阿部さんとのっぽさんが、自らの出身地でない高岡で活動を始めた背景には、胸に秘めた思いがありました。
阿部さん「わたしは千葉出身で、大学進学で高岡にきて、ものづくりやデザインを学んでました。高岡に住んでみて、すばらしい伝統工芸がたくさんある素敵なまちだなぁと思って。でも、まちの人のなかには『高岡にはなんにもないよ』っていう人もいるんですね。それがもどかしいなって、ずっと思ってたんです。」
のっぽさん「そうなんですよね。わたしは一人旅が好きで、以前日本縦断をしてたことがあったんです。そのときに高岡の人と知り合って、『案内するよ』って誘われて訪れたのが、高岡との出会い。そのあと、デザインの会社で働くためにここに移住して。高岡って、400年の歴史があるし、ものづくりもめっちゃすごい。『なんにもなくないじゃん!』って思うんですよね。」
高岡で開催されたリノベーションプロジェクト(空き家や使われなくなった商業ビルの活用方法を考える企画)をきっかけに、のちに「あそびとビル」となる建物と出会った阿部さんが、のっぽさんに声をかけ、二人がタッグを組んで「あそびとビル」が誕生しました。
のっぽさん「わたしたちからみたら、高岡は真っ白いキャンバスみたいなもの。おもしろいことをやろうと思ったら、なんでもできます。逆に東京みたいな大都市は、キャンバスが絵で埋まっちゃってる感じがしますよね。だから、『自分の人生のなかで、地方で何かおもしろいことをやりたい!』って思ってる人には、高岡は合うんじゃないかな。わたしたちと一緒におもしろい企画をやって、『高岡はこんなに可能性があるんだよ!』って、まちの内外の人に伝えていけたらいいなと思ってます。」
遊び心ある企画を考え、実行する
そんな「あそびとビル」での仕事旅行は、「一泊二日+イベント開催」、というもの。
まずは現地を訪れ、1日目は高岡市の歴史と現状、課題についてオリエンテーションを受けます。その後、フィールドトリップで高岡市内のものづくりの現場や商店街を見学してから、「あそびとビル」でカウンターに立ちながら、地域住民と交流をしてみましょう。
2日目は「あそびとビル」について現状と課題について話を聞いたのち、イベント企画を検討します。地域内外の人との接点をつくるオンラインイベントや、「あそびとビル」でのリアルイベントなど、皆さんのアイデアをいかした企画を考えてみましょう。
一泊二日の旅を終えたのち、実際にイベント開催に向けて企画を練った後、オンラインにて阿部さんとのっぽさんに提案。その場で、開催に向けてのスケジュールや役割分担を調整します。
そして、実際にイベント開催。これまでイベント開催の経験がない方も、阿部さんやのっぽさんが伴走するのでご心配なく。「あそびとビル」という場やコミュニティをいかして、みなさんの遊び心をかたちにしていきましょう。
この仕事旅行を通して、地域でイベントを開催できた経験や実績、人とのつながりが得られるはずです。地方で遊び心ある企画を考え、実行することに興味がある方や、高岡というまちに関心がある方は、ぜひ一歩踏み出してみては?