2017年08月25日更新

シゴト着、シゴト気。vol.2 -神職(神主)-

「仕事着」を通して、気になるあの仕事について知る企画「シゴト着、シゴト気」。第2回でご紹介するのは、「神職(神主)」の仕事着です!

みなさんも、初詣やお祭りで神社を訪れた際に、神職の方を見かけたことがあるはず。でも、この私たちに身近な存在について、普段どんな仕事をしているか、どのようなシゴト着を着ているかなど、あまり知らない方がほとんどではないでしょうか。

今回取材にご協力いただいたのは、川崎市で「山王様」の愛称で親しまれている稲毛神社。取材してみると、シゴト着を通して神職の深遠な世界が見えてきました!

さて、そもそも神職の方は普段どんな仕事をしているのでしょう? 稲毛神社の禰宜である市川和裕さんに聞いてみました。

「私たち神職の仕事は、『祭り』を通して神様へのご奉仕をすること。『祭り』と聞くと、年に何回か行われるお祭りを想像するでしょう? でも、実はお祭りは毎日行われているんですよ」


左が禰宜の市川和裕さん。祭りのない普段はこんなスタイルだそう。

ななななんと!! 祭りが毎日行われている!? 

「神社での祭りは、例祭や新嘗祭などの『大祭』、歳旦祭や紀元祭などの『中祭』、月次祭や除夜祭、日供祭などの『小祭』に分けられます。小祭まで入れれば、稲毛神社では年に約500回の祭りを行っているんです」

年間500回……。ということは、なんと1日に1.37回は祭りが行われている計算になります! 私たちが目にする祭りは、神職が行う祭りの中のほんの一部にすぎなかったんですね。

では、そんな神職のシゴト着はどんなものなのでしょう?




「神職が祭りで着る仕事着、つまり装束は、『大祭=正装』『中祭=礼装』『小祭=常装』というふうに、祭りの種類によって変わります。」

「例えば、今回写真で紹介したのは『狩衣(かりぎぬ)』。小祭や日々の祈祷などで着る常装です。もともと公家が鷹狩りの衣装として使っていたもので、正装や礼装よりも動きやすくなっています。また、被っているのは烏帽子(えぼし)。一方正装や礼装では、烏帽子ではなく冠を被ります。」


一番左が烏帽子。中央と右が冠。紋が入っている右端の冠は、身分の高い神職が被るもの。


「また、装束の色や模様は『神職身分』によって変わります。とくに袴を見ると、その人の神職身分がわかりますよ。三級・四級が浅葱色、二級が紫色、二級上が紫の袴に薄紫の紋入り、一級が紫の袴に白地の紋入り、特級が白の袴に白地の紋入りです。」

「ちなみに神職は全国で2万人ほどいますが、特級は300人くらい。白の袴はなかなかお目にかかれないのです。」


こちらが大祭で着る正装。上着は「袍(ほう)」と呼ばれます。この袍の色でも、神職身分がわかるそう。黒は特級・一級、赤は二級上・二級です。(写真は稲毛神社提供)


袴の色で神職の階級がわかるなんて、知っていましたか? これを知っていれば、「あの人は一級だな」なんて見分けることができて、神社の楽しみ方が増えそうです。

ここでちょっと、足元に注目してみると……。








なんだこの靴は!! とっても歩きにくそうなんですが……。

「そう、歩きにくいです(笑)これは浅沓(あさぐつ)と呼ばれるもの。舟形に彫った桐の木の外側を黒漆で塗ってあります。神職が正装・礼装・常装問わず履くものです」

内側には綿が差し込まれているため、足への負担は軽くなっています。とはいえこの靴を履いて歩き回るのは大変そう。




こちらは笏(しゃく)。祭りの際に威儀(礼式にかなった威厳のある態度・動作)を正すために持つものです。持ち方にも決まりがあって、人差し指と中指、薬指の3本を表に、親指と小指を裏にしてはさみ、手と笏を垂直にするのが作法だそう。

ただ、こちらも「長時間持っていると斜めになってしまったり……」とのこと。まっすぐ持ち続けるのも大変なのですね。浅沓といい、笏といい、神職の仕事は実は体力を必要とするもののようです。

しかし、現代に生きる私たちの目から見れば一見合理的でないようなこれらのしきたりは、祭りの際に神様の前で居住まい正すという意味で欠かせないものなのではないでしょうか。シゴト着や作法の中に、何百年、いや1000年以上の歴史を持つ神職という仕事の奥深さが垣間見えます。

神職のシゴト着、いかがだったでしょうか? 正直、この記事では神職のシゴト着のほんの一部しか紹介することができていません。神職のシゴト着、そして神職の仕事についてもっと知りたい! という方向けに、今回取材した稲毛神社では仕事旅行を大好評開催中! 今回興味を持った方は、ぜひ参加してみてくださいね。

詳細は以下をご覧ください!

毎日が祭り? 掃除が命? 一日見習神主になって神道の基本を修める- 神主になる旅 -

当連載のバックナンバー
1:シゴト着、シゴト気。vol.1 -マツリテーター 大原学さん-

執筆:山中康司(働きかた編集者)
撮影:浅井睦
連載もの: 2017年08月25日更新

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