2017年01月20日更新

世界の教育に学ぶ「カオス時代のサバイブ術」―もっとアクティブに。そして自分を活かすー

このところ大寒波で寒~い寒~い日々が続いてますね。

今年もこのあまりの大寒波の到来に、ネット上では恒例の

「やっぱりあの人が全豪オープンで日本を離れているからだ!!」

という説もまことしやかに囁かれおりますが、気象データを見るとあながち嘘でもないのか…!?と思わされます。


今年も絶賛受験生応援中!!!の松岡修造さん(サントリー C.C.レモン キャンペーンサイトより)

松岡修造さんといえば、昨年ついに理想の上司No.1にも輝きました(新入社員を対象とする調査)。個人的には「ゆとり/さとり世代」といった印象から、20代の人たちってクールなのでは? というイメージを持っていたため、「もっと熱くなれよ!」の修造さんがこれだけ支持を受けているのは意外な気もします。

もしかするとこれは、昨今の世の中には予測不能な出来事が溢れていることの象徴なのかも?確かにあそこまでアツく自分を応援してくれるような上司がいたら、心強くはありますよね!

ですが、現実の世界にはそんな心強い存在は身近にいないことが大半です。格差社会化、ブラック労働が横行する今の時代。「いい学校に行っていい会社に入る=いい人生」神話の崩壊は、恐らく誰もが現実味をもって実感していることではないでしょうか。

かくいう私も、そんな「いい人生」を目指すべく敷かれたレールの上で、もがいて走ってしていたものの、そのレールの終着駅は果たして本当に「いい人生」なのか?という迷いが生じ、今はギャップイヤー というぶらり途中下車の旅をしている身。

「いい人生とはなんぞや〜」を探していたところ、教育業界にヒントを見つけました。混沌とした世の中を渡っていける力はどうやれば身につくのでしょう? 「生涯学習」が叫ばれる昨今、これは子供だけでなく大人にもシビアな問題です。教育の現状を調べるとともに、海外で高く評価されている教育法もまとめてみました。

課題発見&解決力のない人材は不要の時代に?


通信教育、出版などの大手ベネッセが近頃リリースした記事によると、あるアメリカの教育学者は「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今は存在しない職業に就くだろう」と予測しているそうです。

*参考記事:「“?”の時代がやって来る。21世紀を生き抜く中学生の未来」(ベネッセ 教育情報サイトより)

確かに、“魔法使い”落合陽一さんのインタビューでもあったように、10年前は「Uberの運転手」なんていう仕事は考えられなかったし、また一説には2020年米大統領選には人工知能が出馬する?なんて噂話も聞きますが、あながちあり得ないことではないのかもしれません。

卒業文集に「将来の夢」として挙げた仕事が、大人になったらなくなっていた!というケースだって起こり得るかもれないのです。


トランプの次はAI大統領、なんてことになるかもしれない!?(Watson for President 2016より)

またこの記事では、今の中学生がちょうど働き盛りを迎える「2030〜2040年頃」の時代をサバイブするためには、その人材に以下のような力が身についているかどうか? が大きなポイントになるだろうと予想しています。

●グローバル化に伴う、他言語のみならず異文化・異なる価値観への対応力。
●加えて労働力の減少、絶え間ない技術革新等で急速に変化する社会構造や雇用環境を生き抜く力。
●来るべきAI時代に備えた、機械にはできない人間ならではのアイディアや創造性。


2030年と言うと、いま30代前半の人でも40代半ば頃ですから、それぞれの職場でもこういった力が一層求められるようになっているかも。そして、変化が激しく”正解”を見出しにくい時代には「主体的に学び続ける力」が必要不可欠であると述べてます。

では、「主体的に学び続ける力」はどうすれば育むことができるのでしょう?

もっとも重要なのは、一方通行な「知識注入」型の教育から、課題を解決できる能力の育成を重視する「アクティブラーニング」型の教育へのシフトです。それに伴い、先生の役割も「知識を教える人」、から「主体的な学びを引き出す人」へと変わっていきます。

ちなみに、あるフランスの画家が1900年頃、100年後の未来を想像して描いた「西暦2000年の学校」はこんな様子。もはや自動的に知識注入されてますね。「つめこみ教育」は必ずしも日本だけの習わしではなかったようです。


1900年代から見た2000年の予測図。知識注入型からの脱却までは想定外?「A 19th-Century Vision of the Year 2000」(The Public Domain Reviewより)

マーク・ザッカーバーグも斎藤工も体験した。海外のアクティブ型教育


それにしても「アクティブラーニング」型教育へのシフトは、今後どのように実現されていくのでしょう?

文科省が積極的に導入を進めている教育プログラムとして国際バカロレアがよく知られています。しかし、それだけが「アクティブラーニング」型教育ではありません。世界では以下のような教育法も注目されています。

●モンテッソーリ教育(イタリア)
英国王室のウィリアム王子やヘンリー王子、またFacebookのマーク・ザッカーバーグやGoogleのラリー・ペイジ、セルゲイ・ブリン、Amazonのジェフ・ベゾスら「IT業界の生ける伝説」とも言えそうな創業者たちが体験したことでも知られる。「自発性」と「集中力」を高めることを重視する教育法。

日本では「英才教育」といったイメージで語られることも多いが、元々はイタリアの女医・マリア・モンテッソーリにより障害児教育のために生み出されたもの。独自に開発された教具を使い、子供が何に集中するかを見極め、主体性を妨げないように環境を整えることで、一定の知的水準を上げる効果が認められている。

*参考記事:「トップ1%だけが実践している集中力メソッド:GoogleやAmazon、Facebook創設者も―成功者が皆受けた「集中力」教育プログラム」(ITメディアより)


●シュタイナー教育(ドイツ)
近頃では人気俳優・斎藤工さんも受けたとして知られる教育法。オーストリアの神秘思想家ルドルフ・シュタイナーによって提唱され、主にドイツにおいて発展。この教育の目的を、「宇宙の諸理念を人間と結びつけて理解し、その中に存在する個人としての自分を活き活きとした理念で満たすこと」とした。

手法として、特に芸術を重要視し、芸術に基づいた独自な教科があるほか、通常の国語や算数といった授業の中でも教え方に芸術的要素を取り入れている。1975年に出版された本『ミュンヘンの小学生』が当時ベストセラーになったことなどから、日本でも比較的よく知られている。

*参考記事:「シュタイナー教育について」(幼児教育ポータルサイトより)


●サドベリー教育(アメリカ)
またの名をデモクラティック(民主)スクールと呼ばれる。すべての教育方針や学校でのルールは子供たちに委ねられ、子供たちはスクールMTGを通して様々なことを決定していき。司法委員会という組織でそれを管理していく。クラスやテストなども設けていない。

*参考記事:「『サドベリースクール』が追求する自由の形〜杉山まさる氏に聞く」(eduview(エデュビュー)より)


●ピースフル教育(オランダ)
シチズンシップ(市民性)教育とも呼ばれ、世の中における「対立」を解決するべく創設された教育法。いじめ・ひきこもりなどの防止を目的としている。授業では、ある対立が起こった際に、赤い帽子(攻撃する)、青い帽子(譲歩する)、黄色い帽子(話し合う)の3つの視点から解決法を考える、といった工夫がなされている。

*参考記事:「【ピースフルスクールプログラム】シチズンシップ教育で健やかなグローバルマインドを育もう…8/20に体験イベントを開催」(Global edu (グローバルエデュ)より)


●イエナプラン(ドイツ/オランダ)
ドイツ発祥であるが、近年オランダでもその発展が大きく見られる。学校を“社会”として考え、1クラスを異なる年齢の生徒から構成する。授業に当たるものとしては、「会話」「遊び」「仕事(学習)「催し」の4つの活動を行う。

*参考記事:「イエナプラン教育とは」(日本イエナプラン教育協会サイトより)


このように世界にはたくさんの教育方法があります。

それぞれ独自のスタイルを持つものですが、いずれにも共通することは、国語・算数・理科といった教科だけでなく、芸術や遊び、社会における様々な経験を含めた”教育”を通して子供の“個性の確立と主体性“を伸ばすことを重視している点です。

自分を確立できてこそ、他人と自分の違いを理解しながら協働して社会のために役に立てるような人材を目指すことができるのかもしれません。

大人のための学校、あります。


これらの教育方法について調べていると、「自分もこういう教育を受けたかったな~」という気持ちになりました。すでに大人になってしまった私にでも「アクティブにラーニングできることはないのだろうか?」と探してみたところ、北欧にありました! 大人のための教育機関が。

それが、デンマークを中心に北欧各国で展開されている教育機関「フォルケホイスコーレ」です。


Nordfyns Folkehøjskole(International Folk high school Administration Service(IFAS)より)

●フォルケホイスコーレ
北欧、特にデンマークでは「教育は一生涯行われるべきものである」との考えから、フォルケホイスコーレは17歳以上の成人であれば、国籍や性別に関わらず誰でも入学できる。例えば大学に入る前やキャリアチェンジを模索している時など、人生のあらゆるシーンおいて「自分を見つけ出すために人々が向かう場所」とされている。

全寮制で先生も生徒も皆同じ学校内で生活をともにする。対話を重視した授業が主で、試験などは特になく、自分の好きな科目(学校)を選ぶことができる。これは、他人の評価ではなく「自分は何を学び、何に活かしたいか」という自己実現を一番大切だと考えるゆえのこと。

*参考記事:「フォルケホイスコーレとは」(International Folk high school Administration Service(IFAS)より)


このフォルケホイスコーレ、近年注目が高まっており、最近では英語や日本語で受けられる学校ツアーなども出てきているようです。

これからの時代のカギとなりそうなアクティブラーニング。これまでの受け身教育からは180度の転換ですね。

正解のないカオスな時代のサバイバーになるには、そんなレベルアップした若者に負けないよう、自分もレベルアップしないとな・・・と焦りつつも、まずは「ほめくり修造!」からアクティブ・パワーをもらおう! と今日も1ページめくって眠りにつく私でした。

記事:寺崎倫代(シゴトゴト編集部)
読みもの&流行りもの: 2017年01月20日更新

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