2016年09月29日更新

“つながり”なんてもういらない? ひきこもる現代のビジネスパーソン【アンケート調査より】

仕事をするうえで、人とのつながりは欠かせません。人に助けられたかと思えば、反対に人間関係で迷うこともあります。「人の巻きこみ方」など、いわゆる人脈形成のノウハウを紹介する書籍や記事も人気です。

しかし、ビジネスパーソンの人的ネットワークも、時代につれ傾向やマインドが変わってくるようです。9月に住友保険が公表した「ビジネスパーソンと“ネットワーク”」アンケート調査結果からは、この20年の大きな変化が明らかに。

どんな調査結果が出たのか、見ていきたいと思います。

*調査概要*
・調査期間:平成28年7月8日~7月11日
・調査方法:インターネット応募による選択方式および自由記入方式
・調査対象:1,000人(全国のビジネスパーソン・男女各500名)


人付き合いは社外から社内へ。この20年の大変化


まず、ビジネスパーソンが日ごろ大事にしているネットワークはなんでしょう? アンケートでは仕事関係のみでなく、プライベートな関係もふくめて聞いています。

結果は、4割が「社内」と回答。次いで、「同じ趣味を持つ人」「SNSなどインターネットでのみ通じている人」と続きます。

このあたりはやはりビジネスパーソンたるもの、社内の人間関係がいかに大事かということーーと納得なのですが、20年前(1996年)におこなわれた同様の調査結果をみると意外な変化に気がつきます。

1996年の調査結果では、「社外の異業種の人」との繋がりを重視する人が1番多く、全体の38%をしめていました。しかし、2016年では11%(4位)と激減しています。

社外の人と幅広いネットワークを築くより、「社内の人」「身近な人」との関係を維持することに関心を持つようになっているのでしょうか。続くアンケートはそれを裏付けるような結果に。

「今後自分の持っているネットワークをどうしたいと考えていますか」という質問では、「今のままで十分」が61.4%。20年前(1996年)の調査の26.6%から、3割弱も上昇しています。また、「さらに拡充したい」も同じく減少する一方で、「選択・縮小したい」は1996年の0%から、2016年には7.5%に上昇していました。


図:調査結果をもとに編集部作成

これらの結果を受けて住友生命保険は、「人口減少や成長率の伸び悩みなど日本社会に閉塞感が広がる中、ネットワークにかかる意向にも、“拡大・成長しよう”という意気込みよりも、“今を守る”という意識の強さが表れているのかもしれません。」と考察をしています。

SNSの普及により「いつでもだれとでも」連絡がとれるようになったいま、人脈形成に活用したいと考える人も増えたのでは? と想像していたのですが、その真逆だったとは驚きます。

SNSと人脈の関わりということでいうと、求人サイト「Wantedly」の昨年の調査では、LINEやFacebookなどをビジネスに利用することに抵抗感のある人が半数近くいるという結果も。

参考記事:コミュニケーションツール利用に関する意識調査 2015

また別の調査でも、人脈づくりのために具体的な活動をしている人は、2割を下回る結果になっています。ここでも「異業種交流会」など対面の場が重視されているのに対し、SNSなどのコミュニケーションツールは、人脈を広げるツールと考える人は意外と多くないという結果です。

参考記事:間違いだらけの人脈作りから脱出する~ビジネスの現場で本当に必要な人脈とは?

いわゆる「ソーシャルメディア疲れ」も一層顕著になってきているのかもしれませんね。

二重のひきこもり化が進んでいる?


「これが日本だけの傾向なのか?」は海外の調査と比較しないとわからないとはいえ、今回の住友生命の調査からは「外向きの攻めのネットワークより、内を固める守りのネットワーク」を重視したいと考えるビジネスパーソン像が浮かび上がってきます。

一方で、アンケートをもう少し深読みしてみると、「ネットワークそのものが全体的に希薄化しているのでは?」という傾向も見えてきます。

というのも、同調査内で「今持っているネットワーク」について尋ねたところ

・社内の人達 83.4%→60.7% (1996年→2016年)
・社外の異業種の人達 65.1%→22.1% (1996年→2016年)
・同じ趣味を持つ人達 39.9%→29.9% (1996年→2016年)


と、各カテゴリにおいて割合が軒並み大幅に下がっているからです。


図:調査結果をもとに編集部作成

つまり、個人の持つ人的ネットワーク自体が小さくなっているということ。「外から内へ」という人付き合いの変化と同時に、「つながりの希薄化」という変化も生じていると言えそうです。

「社内」からさらに「個人」の内側へ。いわば「二重のひきこもり化」。つい数年前まで「つながりや絆の大切さ」がやたら強調されていたことを考えると、実際には逆の方向に進んでいるところが興味深いような、「この傾向がさらに進むとどうなるんだろう?」と考えるとちょっと怖いような調査結果です。

出典元:「ビジネスパーソンと“ネットワーク”」アンケート実施結果について

記事:守屋佳奈子(シゴトゴト編集部)
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